- 2025.04.07
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- 【論文】保育園児の睡眠・覚醒リズムの特徴と推移(夜間睡眠の重要性)研究がTRIの鍵村達夫を共著者としてClocks & Sleepに掲載されました。
保育園児の健康と心身の発達を支援することを目的として、保育園に通う生後2か月から6歳までの乳幼児・小児4881人の保護者が記録した2週間の「睡眠日記」をデータソースに睡眠覚醒リズムを調査した。その結果、年齢が上がるにつれて、子どもの総睡眠時間が減少したがその減少は昼間の睡眠時間が減少するためであり、夜間基本睡眠時間(NBSD)と呼ばれる夜間の睡眠時間はほぼ一定の約10時間であった。就寝時間は2歳頃には午後9時半頃に安定するが、起床時間は午前7時前になる傾向があり、保育園児の平日は睡眠不足になる。この睡眠不足は、平日の長時間の昼寝や週末の朝に睡眠を補うことで補われるが、これが将来の社会的時差ボケの一因となる可能性がある。保護者は、子供の正確な夜間基本睡眠時間を把握し、平日維持すべき適切な就寝時間を設定することが推奨される。これにより、睡眠負債を防ぎ、平日と週末の両方で同じ時間に起床する規則正しい生活リズムを育むことができ、心身の発達や学校および社会への適応を促すと考えらる。
TRIは睡眠日記をデータソースとした統計解析を担当した。
Takehiro Hasegawa, Shozo Murata, Tatsuo Kagimura, Kaoru Omae, Akiko Tanaka, Kaori Takahashi, Mika Narusawa, Yukuo Konishi, Kentaro Oniki and Teruhisa Miike.
Characteristics and Transition of Sleep–Wake Rhythm in Nursery School Children: The Importance of Nocturnal Sleep
Clocks Sleep. 2024 Nov 12;6(4):668-681. doi: 10.3390/clockssleep6040045.
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/39584974/