誰もが幸せに「100歳現役」を生きられる社会へ。

医療イノベーション推進センター(旧名称:臨床研究情報センター)TRIは、わが国のアカデミアにおける初めてのデータセンター・解析センターとして、2003年に文部科学省と神戸市によって創設された研究機関です。
すべての医師や研究者が、いつでも利用できる全国に開かれた公的機関として、臨床試験の企画から運営そして論文の執筆、さらにアカデミアシーズの企業リエゾンやグローバル展開などを一貫して支援しています。私たちの目指すゴールは、がん、アルツハイマー病、脳卒中をはじめ、あらゆる疾病の征圧です。そのために診断・治療・予防にわたる様々な研究を推進するとともに、研究と診療に必要な最新情報を発信する活動も行っています。例えば、がんについては、米国国立がん研究所(NCI)と提携し、世界最大かつ最新のがん情報を全世界に日本語で提供しています。また、希少・難治性疾患については国際的希少疾患コンソーシアムであるOrphanetに日本の代表として加盟し、高品質な難病疾患情報を世界のあらゆる人々へ提供するために活動しています。
 

開所から15年を経て、日本のアカデミアには、革新的医薬品、医療技術を継続的に生み出すイノベーション創出体制が完成し、千数百を超すR&Dパイプラインが形成され、アカデミアが持つ研究開発力を大きく発揮できる環境が整いました。さらに臨床研究・臨床試験の効率化、迅速化、およびコストダウンが実現し、薬事承認、実用化、グローバル展開などが加速し、成果を臨床現場へすみやかに還元できるようになってきました。TRIが独自に開発してきた再生医療は、鼓膜再生、重症下肢虚血、難治性骨折の治療など、保険医療としてもうすぐ患者さんのもとへ届けられるところまで来ています。
このような人類未曾有の科学・医学・医療革命が進むなか、これまで治療法のなかった多くの難治性疾患を克服できる目途が立ちつつあります。これは健康寿命の延伸となり、一人ひとりが幸福感、健康、活力を持って100歳現役を生きられる社会の実現に向けてTRIは貢献します。
皆様方の引き続きのますますのご鞭撻をお願い申し上げます。

2018年6月
医療イノベーション推進センター センター長 福島 雅典

福島 雅典(Masanori FUKUSHIMA) プロフィール

(公財)神戸医療産業都市推進機構
医療イノベーション推進センター
センター長
京都大学名誉教授

過去四半世紀にわたって一貫して、がんの内科医として、がんの標準治療の実践とその普及につとめるとともに、わが国の医療の民主化ーインフォームドコンセント、セカンドオピニオンの確立と普及、薬害防止のための科学の確立・普及と実践、医療の科学的基盤の構築整備ならびに臨床科学の確立と普及に貢献し、現在もその活動を鋭意続けている。
世界中で聖書の次に読まれている書物、医師のバイブルと呼ばれるMSDマニュアル日本語版の監訳・監修責任、米国国立がん研究所が全世界に配信する、がん診療に関する世界最高最新のデータベースPDQの日本語版総責任者でもある。