2023.12.27
ニュース
【論文】難治性骨折(偽関節)患者を対象とした自家末梢血CD34陽性細胞移植による骨・血管再生療法に関する医師主導治験について、TRI川本篤彦、藤田靖之、鍵村達夫を共著者としてBMC Medicineに掲載されました。

 
神戸大学医学部附属病院 黒田 良祐、新倉 隆宏らの論文’Phase III clinical trial of autologous CD34+ cell transplantation to accelerate fracture nonunion repair’がBMC Medicine誌に掲載されました。TRIからは、川本 篤彦、藤田 靖之、鍵村 達夫が共著者となっています。
本研究は、難治性骨折(偽関節)患者を対象として、MB-001(CD34 陽性細胞分離機器)及びIK-02(コラーゲン使用軟組織注入材)を用いた、自家末梢血CD34 陽性細胞移植による骨・血管再生療法の安全性及び有効性を検証することを目的として、2016年より医師主導治験として実施したものです。
脛骨骨幹部難治性骨折へのCD34 陽性細胞移植による治療介入により、骨癒合までの期間が既存治療よりも有意に短くなりました。既存治療群に対するCD34陽性細胞移植群の累積骨癒合率のハザード比は2.81(Log-Rank検定p=0.016)であり、有意な有効性が示されました。また、CD34 陽性細胞移植による安全性の懸念は認められませんでした。

TRIは本研究において、治験調整医師、治験調整事務局、モニタリング、データセンター及び統計解析を担当しました。また、本治験の全体をマネジメントし、承認申請に必要となる本製品の臨床データの取得に尽力しました。

How to cite this article:
Ryosuke Kuroda, Takahiro Niikura, Tomoyuki Matsumoto, Tomoaki Fukui, Keisuke Oe, Yutaka Mifune, Hironobu Minami, Hiroshi Matsuoka, Kimikazu Yakushijin, Yoshiharu Miyata, Shinichiro Kawamoto, Tatsuo Kagimura, Yasuyuki Fujita and Atsuhiko Kawamoto.
Phase III clinical trial of autologous CD34+ cell transplantation to accelerate fracture nonunion repair.
BMC Med. 2023 Oct 5;21(1):386. doi: 10.1186/s12916-023-03088-y.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37798633/