- 2023.05.25
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- 【論文】日本における前立腺がんに対するヨウ素125密封小線源永久挿入療法に関する前向きコホート研究(J-POPS研究)の追加解析研究として、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法後の前立腺がんの若年男性における生化学的転帰と毒性に関する論文がBrachytherapy誌に掲載されました(共著者:TRI 菊池隆、東出智嗣、小島伸介)。
日本における前立腺がんに対するヨウ素125密封小線源永久挿入療法に関する前向きコホート研究(J-POPS研究)の追加解析研究として、香川県立中央病院放射線科 片山敬久先生らがまとめたヨウ素125密封小線源永久挿入療法後の前立腺がんの若年男性における生化学的転帰と毒性に関する研究の論文がBrachytherapy誌に掲載されました(共著者:TRI 医学統計グループの菊池隆、東出智嗣、医療開発研究グループの小島伸介)。
本追加解析研究は、J-POPS研究に参加した患者において、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法(±外照射療法±ホルモン療法)を受けた前立腺がんの男性患者における生化学的転帰および毒性に対する年齢群(60歳未満及び60歳以上)の影響を評価することを目的として実施したものです。傾向スコアマッチング(PSM:propensity score–matched analysis)を使用して、Phoenix定義とCox比例ハザードモデルを使用した生化学的非再発(bFFF: biochemical freedom from failure)に対する年齢の限界効果を推定しました。
研究の結果、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法後の60歳未満の男性は、60歳以上の男性と比較して同等の5年生化学的非再発率を達成し、いくつかの毒性の発生率が低いことを示しました。この結果は、ヨウ素125密封小線源永久挿入療法が60歳未満の前立腺がんの男性患者においても優れた治療選択肢であることを示唆しています。
TRIはJ-POPS研究において、プロトコル開発支援、データセンター、スタディマネジメント、統計解析、論文作成支援を担当しました。さらに、本追加解析においても統計解析、論文作成支援を担当しました。
How to cite this article:
Katayama N, Yorozu A, Kikuchi T, Higashide S, Masui K, Kojima S, Saito S.
Biochemical outcomes and toxicities in young men with prostate cancer after permanent iodine-125 seed implantation: Prospective cohort study in 6662 patients. Brachytherapy. 2023 Jan 2:S1538-4721(22)00385-3. doi: 10.1016/j.brachy.2022.12.001. Online ahead of print.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36599746/