- 2022.11.08
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- 【論文】根治療法後に再発を来した非転移性の去勢抵抗性前立腺癌に対するエンザルタミドの臨床効果および安全性の検討(JCASTRE-Zero)の研究結果が、TRIの小島伸介、菊池隆を共著者としてBMC Urologyに掲載されました。
香川大学医学部泌尿器・副腎・腎移植外科の杉元幹史先生らがまとめた「根治療法後に再発を来した非転移性の去勢抵抗性前立腺癌に対するエンザルタミドの臨床効果および安全性の検討(JCASTRE-Zero)」の研究結果の論文が、医療イノベーション推進センター(TRI)医療開発研究グループの小島伸介、医学統計グループの菊池隆を共著者としてBMC Urologyに掲載されました。
本研究は、非転移性の去勢抵抗性前立腺癌(M0CRPC:Nonmetastatic Castration-Resistant Prostate Cancer)患者に対するエンザルタミドの臨床効果と安全性を評価することを目的として、臨床研究法に基づいた特定臨床研究として、全国42施設で実施されました。
エンザルタミドは、手術や放射線治療などの根治療法後に再発し、アンドロゲン除去療法を施行した後に再度増悪を来した非転移性去勢抵抗性前立腺癌患者において、海外の先行研究と同等以上の有効性が確認され、有用な治療の選択肢となり得ることが分かりました。
TRIは本研究において、プロトコル開発支援、データセンター、スタディマネジメント、統計解析、論文作成支援を担当しました。
How to cite this article:
Sugimoto M, Kato T, Tohi Y, Shimizu Y, Matsumoto R, Inoue T, Takezawa Y, Masui K, Sasaki H, Hirama H, Saito S, Egawa S, Kamoto T, Teramukai S, Kojima S, Kikuchi T and Kakehi Y
Enzalutamide in patients with non‑metastatic castration‑resistant prostate cancer after combined androgen blockade for recurrence following radical treatment in Japan (Japanese research castration‑resistant prostate cancer‑enzalutamide: JCASTRE‑zero)
—a prospective single‑arm interventional study
BMC Urology (2022) 22:151
https://doi.org/10.1186/s12894-022-01096-3
※非転移性の去勢抵抗性前立腺癌:前立腺癌であると診断され、前立腺全摘除術や放射線治療などの根治療法が行われた後、ホルモン療法によって経過観察していましたが、PSA(prostate specific antigen: 前立腺特異抗原)の値が上昇してきたものの(PSA再発)、転移は見られない状態を指します(専門用語でM0CRPC:Non-Metastatic Castration Resistant Prostate Cancerと呼びます)。