2021.12.02
ニュース
【AMED/IRUD班会議発表】川本篤彦(TRI センター長)が、2021年度 IRUD(未診断疾患イニシアチブ)班会議において、国際連携として ”Orphanet Japan” について発表を行います。

IRUD(未診断疾患イニシアチブ)とは?


臨床的な所見を有しながら通常の医療の中で診断に至ることが困難な患者さん(いわゆる未診断疾患患者)は、多数の医療機関で診断がつかず、原因もわからず、治療方法も見つからないまま、様々な症状に悩まされています。
日本医療研究開発機構(AMED)が研究班と二人三脚で進める未診断疾患イニシアチブ Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases(IRUD) は、こうした未診断疾患患者さんの情報共有と診断確定、そして治療を見据えた病態解明やシーズ創出を目的として、「難病克服プロジェクト」のもとで平成27(2015)年から推進する研究開発プログラムです。

【概要】
イベント名称:2021年度 IRUD班会議プログラム
日 時:12月16日(木)、17日(金)
会 場:Web開催

演 題:国際連携 Orphanet Japan
発表者:〇川本篤彦, 湯浅圭介, 木村泰子, 藤村麻衣, 松本英里子
 (公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター)

内 容:
Orphanetは、1997年にフランスInsermにより設立された希少疾患関連情報収集機関であり、ヨーロッパを中心に約40カ国が参加する国際的コンソーシアムである。同機関は6,000近くの希少疾患情報を保有し、それらをWebサイトにより全世界に配信している。また、登録された希少疾患情報に絡め、専門病院や解析センター、原因遺伝子、専門医師、患者会といった幅広い情報が掲載されており、毎日40,000人超が同Webサイトにアクセスしている。
公益財団法人神戸医療産業都市推進機構 医療イノベーション推進センター(TRI)は、2017-2019年にかけてAMED難治性疾患実用化研究事業にIRUD Beyond Borders研究班として参画し、Orphanetへのアジア初の加盟を目指して準備を進めてきた。その結果、2017年9月29日にAMED保証のもとOrphanetへの加盟を果たし、希少疾患分野における国際的な情報交換を目的として「Orphanet Japan」を組織した。
Orphanet Japan では、Orphanetが全世界から収集した希少疾患情報の日本語翻訳と、新たに創設した「Orphanet Japan」ウェブサイトから日本国内に向けて疾患情報の発信に継続して取り組んでいる。本発表では、これまでのOrphanet Japanとしての国内向け活動実績に加え、Orphanet Internationalへの貢献として、国際的な希少疾患情報充実に向けた専門施設等のエキスパート情報の登録状況やOrphanet疾患への新規登録についても報告する。
我々は、Orphanet Japanの活動を通して、希少疾患領域における国際的な情報交換により日本と世界とをつなぎ、国内外の希少疾患患者への情報提供、新たな治療方法の開発に寄与することを目指している。本活動が、希少疾患分野において、より多くの患者の助けとなるよう、今後も継続して関連情報の充実に取り組んでいく所存である。
 



Orphanet Japanウェブサイト