2021.02.08
ニュース
【学会発表】河野健一(TRI ヘルスデータサイエンスDiv.所属)が日本臨床試験学会において、ヘルスデータサイエンスに関する発表を行います。

【発表概要】
プログラム:(シンポジウム4)リアルワールドデータを臨床研究に活用するための基盤整備
タイトル :ヘルスデータサイエンスの役割
      ~オープンサイエンスの潮流とデジタルヘルスイノベーション
発 表 者:TRI ヘルスデータサイエンスDiv. 事業総括 河野健一
抄   録:
信頼あるリアルワールドエビデンスを創出する基軸は、医療・健康領域におけるデータ科学(ヘルスデータサイエンス)の推進である。ヘルスデータサイエンスは、データを取扱う情報学や統計学などに立脚した分野の協働により、臨床・疫学研究におけるデータ駆動型科学を実践し、人の健康に関する予測モデルを構築してイノベーションへとつなげるとともに、社会・個人の意思決定に役立てる学術である。その根幹はデータフローアーキテクチャの確立とデータアナリティクスの向上であり、分野の枠を越えて研究データを取扱うための基盤を整備し、研究データ共有による学術研究者のみならず市民参画による「オープンサイエンス」を実現するものである。研究データ共有の世界基準は「FAIR原則」であり、相互運用性(interoperability)を高めるための標準化の取組みが重要である。昨今、医療情報領域においてHL7 FHIRが急展開し、規制当局主導による実装ガイドの開発に加え、リアルワールドデータを活用する種々のコモンデータモデルの研究やハーモナイゼーション(Common Data Model Harmonization)の取組みが進展している。医療・健康領域のデジタルトランスフォーメーション、すなわちデジタルヘルスイノベーションの実現とヘルスケアエコシステムであるLearning Health Systemの社会実装が期待される中、持続可能な社会の実現により社会課題の解決に寄与するためのヘルスデータサイエンスの役割について考察したい。

【学会概要】
学会名:日本臨床試験学会第12回学術集会総会
会 期:2021年2月12日、13日
会 場:Web開催
URL :https://jsctr2021.secand.net/index.html