ゲノム医療実践特論 シラバス

疾患関連遺伝子(1)〜糖尿病

前田 英一(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命教授)

■ 講義の概要
 糖尿病は代表的な生活習慣病であり、その発症には多数の遺伝的素因が関与しているものと考えられている。候補遺伝子研究、罹患同胞対研究等で明らかにされた本症の遺伝子異常、ミレニアムプロジェクトによる関連遺伝子研究の現状について解説する。

■ その他
 
遺伝子診断(1)〜遺伝子診断のmethodology

高岡 裕(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命講師)

■ 講義の概要
 ゲノム医療の実践には、正確・迅速・簡便な遺伝子診断法は不可欠である。遺伝子診断技術は進歩を続けており、新しい方法も考案されつつある。本講義では,遺伝子診断の方法論や機器について解説する。

■ その他
 
疾患関連遺伝子(2)〜がん

高橋 玲(京都大学大学院医学研究科 助教授)

■ 講義の概要
 がんの病理学的特徴やがん関連遺伝子について概説し、代表的ながん関連遺伝子であるp53とRBの変異とがん化のメカニズムについて解説する。

■ その他
 
遺伝子診断に基づく医薬品の適正使用

栄田 敏之(神戸大学大学院医学系研究科 助教授)

■ 講義の概要
 医薬品の副作用被害の程度は我々が想像するより遥かに甚大である。これは、医薬品開発において平均のみを科学し、平均的な患者に対して最適な医薬品を創出し、それを多様性に富む個人に適用した結果であり、一方で、個を科学し、平均と個の違いを鑑別診断できる方法が確立できれば、副作用被害を激減させることが可能になると推察できる。これまでは個を科学する為の情報と方法がなかったのであるが、2001年、ゲノム解読がほぼ終了し、医療を取り巻く環境が大きく変化しようとしている。本講義では、遺伝子診断に基づく医薬品の適正使用の現状と将来展望について解説する。

■ その他
 
疾患関連遺伝子(3)〜アレルギー:ゲノム医学から臨床

松田 彰(理化学研究所遺伝子多型研究センター 研究員)
高岡 裕(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命講師)


■ 講義の概要
 アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症、結膜炎)の要因のうち遺伝的要因は、連鎖解析、関連解析とその後の関連遺伝子の機能解析の進行によりmRNAレベルおよびタンパク質レベルでの知見が蓄積しつつある。本講義ではいくつかの具体例を紹介しつつ、今後のアレルギー性疾患の遺伝子解析の方向性について解説する。

■ その他
 
遺伝子治療(1)〜遺伝子治療学概論

青木 元邦(大阪大学大学院医学系研究科 講師)

■ 講義の概要
 先天性代謝異常症の補充療法として始まった遺伝子治療は、現在、がん、高血圧、動脈硬化へとひろまりつつある。本講義では、遺伝子治療の戦略と方法論について概説する。

■ その他
 
遺伝子治療(2)〜動脈硬化性疾患

青木 元邦(大阪大学大学院医学系研究科 講師)

■ 講義の概要
 遺伝子治療は循環器疾患にも応用され、特に、再狭窄、狭心症、閉塞性動脈硬化症は有望なターゲットとされ多くのストラテジーが考案され、先進する欧米では既に一定の成果を挙げている。本遺伝子治療の戦略と本邦での最新の成績も含めて解説する。

■ その他
 
遺伝子治療(3)〜代謝異常症

前田 英一(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命教授)

■ 講義の概要
 遺伝子治療のターゲットとして、単一遺伝子欠損に伴う先天性代謝異常症がまず考えられ、最初の遺伝子治療として、欠損遺伝子導入が行われてきている。しかし、その成績は必ずしも期待されたレベルではない。現在までの治療成績と戦略について解説する。

■ その他
 
遺伝子診断(2)〜消化管がんの分子病理診断

安井 弥(広島大学大学院医歯薬学総合研究科 教授)

■ 講義の概要
 切除組織における特異的遺伝子発現・遺伝子多型を検査する分子病理診断により、診断のみならず、薬剤感受性、発がんリスクに関する情報をも得ることが可能になりつつある。これら最近の知見に関して解説する。

■ その他
 
遺伝子治療(4)〜前立腺がん

後藤 章暢(神戸大学大学院医学系研究科 助教授)

■ 講義の概要
 前立腺がんは高齢者では非常に頻度の高いがんであり、本邦での罹患数も急速に増加しつつある。本疾患は治療中にホルモン治療抵抗性となるものも多く、安全な遺伝子治療の開発が待たれる。本遺伝子治療には多くのプロトコルがあるが、それらの臨床成績等について解説する。

■ その他
 
ゲノム情報の先端医学領域への新展開

高岡 裕(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命講師)

■ 講義の概要
 ゲノム情報を利用した医療用デバイスの開発やドラッグデリバリーシステムの開発等が、ナノテクノロジー分野と協調的に世界中で進もうとしている。本講義では、ゲノム情報の応用が医療にもたらす新たな可能性について紹介する。

■ その他
 
疾患関連遺伝子(4)〜高血圧

加藤 規弘(国立国際医療センター研究所遺伝子診断治療開発研究部 部長)

■ 講義の概要
 高血圧を惹き起こす分子メカニズムが次々に明らかにされている。それらの遺伝子異常、遺伝子多型との関連、未知の関連遺伝子探索研究、および、治療薬開発の展望について解説する。

■ その他
 
個人情報と先端医療情報システム

高岡 裕(クリニカル・ゲノム・インフォマティクスセンター 特命講師)

■ 講義の概要
 ゲノム医療では、究極の個人情報ともいわれるゲノム情報を取り扱うため、最大限の安全対策が必要である。本講義ではプライバシーと個人情報の保護についての指針等を解説すると共に、情報システムのセキュリティ・標準化について講義する。

■ その他
 
遺伝カウンセリング(1)

玉置 知子(兵庫医科大学 教授)

■ 講義の概要
 遺伝カウンセリングは患者・家族に対し、遺伝に関する情報提供、自己選択の支援を行う。本講義では、ゲノム医療の実践において不可欠なものである、遺伝カウンセリングの対象と目的など、基礎的事項を解説する。

■ その他
 
遺伝カウンセリング(2)

玉置 知子(兵庫医科大学 教授)

■ 講義の概要
 実際の遺伝カウンセリングのケーススタディを通して遺伝カウンセリングの目標・問題点を考える。また、遺伝カウンセリングの実践に必要となる、他の医療分野との連携について解説する。

■ その他