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発表資料

中絶胎児幹細胞を用いた臨床研究に対する見解(平成16年6月15日)
     
   

再生医療の研究に中絶胎児(生きています)を利用することについては、医師として科学者としてそれを認めることはできません。広くELSI(Ethical, Legal and Social Implications)について議論を深め、コンセンサスに導くため、敢えて一石を投じます。とりわけ、中絶胎児の利用については以下に示す重大な倫理的・科学的な問題があります。

     
   
  • 中絶胎児とはいえ、まだ生きている胎児から細胞を取り出すことは医師として原則的に許されないこと。そもそも、死亡胎児という表現は誤りであり、かつ悪質なミスリーディングであること。

  • 米国においては、受精以後の胎児に人格を認める法律が成立したという新聞報道があること。

  • 胎児の母親からインフォームドコンセントを取得することに関しては、母親が胎児自身の代諾者となり得るかにつき倫理的な問題が大きいこと。

  • パーキンソン病患者への胎児脳組織移植に関する過去の臨床試験結果は、無効かつ著しい副作用を伴っていたこと。

  • 胎児細胞の品質管理ができないことは明らかであること。

   

関連資料
     
   
  1. 厚生労働省への意見書
    平成16年6月15日厚生労働省提出

  2. 再生医療の医学的評価
    研究対象者保護法制を考える会(平成16年4月3日)福島雅典講演録

  3. パーキンソン病の移植治療は挫折に直面している
    Nature 2003; 424; 987, 2003. 28 August(福島雅典監訳)

  4. パーキンソン病に対する両側胎児黒質組織移植二重盲検比較試験
    Ann Neurol 2003; 54: 403-14. Abstract

  5. 重症パーキンソン病に対する胚由来ドパミン・ニューロン移植
    NEJM 2001; 344: 710-9. Abstract(福島雅典監訳)

  6. トランスレーショナルリサーチ実施にあたっての共通倫理審査指針